加瀬があきらにちょっかいを出す第4話。
細かいところはアニメ独自の演出になっていますが、原作と同じく不快だったな~。
前回の感想記事のラストにも書いたが、ここらへんが「恋は雨上がりのように」という物語を楽しむ上での鬼門かもしれない(笑)。
とはいえ、あきらの可愛さもまた目立つ回だったので楽しく観れたと思う。
前回第3話の感想は以下をクリック。
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目次
アニメ第4話 漫ろ雨
原作第11話の内容
ここがほとんど削られてしまっていたのは悲しかった……。
使われているのは、11話の最後、楠先生の授業中にあきらが国語の教科書に自分と店長の相合傘のラクガキを描いているシーンのみ。
アニメ4話の内容的にこのまとめ方でも話としては全く違和感はない。
ただ、近藤とのデートの予定が書きこまれた手帳を見て喜ぶあきらや、ユイに前髪ぱっつんにされてしまったシーン、ユイの姉によるリカバリーなどのシーンがごっそり削られてしまっており、特にユイファンにはあまりにも悲しい構成になっていると思う。
ほぼ削られた原作11話。
あきらが近藤にデートの念押しをするオリジナルシーンが追加されているのは嬉しい。
デートしてください!
近藤からデートするという言質をとって、お互いに休みが合う土曜日。
この好機を絶対に逃すまいと積極的になるあきらがかわいい。
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原作第12話の内容
12話冒頭、大学で女の子にビンタされるシーンは無し。
加瀬が休憩室のトイレのあたりで友達と電話している様子や、吉澤と大塚の間で交わされるどうしようもない会話は原作そのまま。
原作だと良く言えば加瀬は意識が高い。
加瀬がガーデンで働いているのは、人生経験の為。
部下に舐められ放題の近藤、大塚のギャンブルでの散財やそれを無邪気にすげー、と喜んで聞いている吉澤などに見切りをつけて、他のバイトを探そうとして電話しているわけだ。
近藤や、同僚である大塚、吉澤を見下す不快な加瀬のモノローグは削られている。
ここまでの加瀬は、漫画に比べると幾分かマイルドかもしれない。
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原作第13話の内容
弱みを握られてデートする事になったあきらと加瀬が待ち合わせる場面で悲し気なBGMが流れて笑った。
この私服も十分かわいい。
加瀬は制服じゃないのが不満だったのと、明らかにデートに来る恰好ではない事に引っかかったのだろう。
興味ない相手に弱みを盾にデートさせられるという、あきらのブルーな気持ちそのまんまなんだろう。
全く加瀬には腹が立って仕方ない。
映画を観終えて加瀬が無理やり誘った喫茶店で、近藤に恋する気持ちをキモイと言われたあきらが加瀬を睨みつけるシーン。ここは素晴らしく良くできてた。
あきらの心からの怒りをきちんと表現できてると思う。
そして、その後に近藤からあきらに電話がかかってくるが、電話を終えた後のあきらの喜んでいるシーンがアニメ第4話で一番好き。
声優の渡部紗弓さんの声、すげー良いわ。
第3話でも近藤が僕って言った、と言ってクスクス笑う様子も最高にかわいかったしな~。
その後、帰宅したあきらが電話越しの近藤の声を思い出してベッドの上で足をパタパタさせて喜ぶのもやはり可愛かった。
振り向いたあきらの無邪気に喜ぶ表情も最高。
しかし次に加瀬があきらを現実に戻し、さらにあきらの頬にキスをするという暴挙に出る。
加瀬があきらの頬にキスする瞬間は、あきらよりも視聴者の怒りがピークになるシーンと言って良いかもしれない(笑)。
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あきらと近藤の関係が十分困難なんだから、加瀬の存在はこの時点では完全にただの邪魔なんだよね。
しかしアニメ独自の工夫が見られた。
このシーン、加瀬は原作よりもよりテクニカルな手法を用いてあきらの頬にキスをする。
あきらに近寄った加瀬がよそを向き、あきらが加瀬の見ている方向を確認しようと顔を横に向けた隙を突いて頬にキスをする。全くふざけた野郎だ。
こんなの現実では無理。
相手との関係性によるが、少なくとも今回の加瀬とあきらのような関係ではまずダメ。
冗談にならない。
しかしそこを恐れずやってしまうあたり、加瀬の自信や度胸、経験の豊富さが見て取れるわけだ。
結果、これから加瀬はあきらから暫く蛇蝎の如く忌み嫌われることになるが、加瀬はそれを全く苦にしない。
普通に話しかけて、余裕の表情を見せる。これぞ遊び人の面目躍如だ。
原作では12話冒頭の、大学で女の子にビンタを食らうシーンで加瀬が遊び人の面が表現されているが、アニメではここを削る代わりにあきらの頬へのキスで特に加瀬のチャラ男っぷりを表現しているように感じた。
自室で加瀬から受けた頬へのキスを思い出し、ティッシュで何度もごしごし頬をこするのは原作漫画での調整ページに描かれたおまけイラストのシーンを採用している。
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原作第14話の内容
近藤とのデートを楽しむあきら
近藤とのデート。
加瀬の時とは打って変わって完璧にお洒落しているあきら。
立ち姿もかわいい。
こうして画像を並べると、加瀬の時の恰好も十分かわいいけど、やはりファッションから態度まで近藤の時に見せるそれとは全く違うのがわかる。
この話では、前回の加瀬とのデートコースと全く同じだけに、あきらの近藤と加瀬(その他大勢の興味無い男の象徴)に対する態度の違いがより鮮明になる。
とりあえず、ワンピースのあきらが眩しすぎる。
あきらは近藤と観る映画が加瀬と一緒に観たのと全く同じでガッカリする。しかしその分、隣でビビり気味な近藤の様子を観察してる。
前回のあきらは加瀬が座っていた位置の席にいて、映画ではなく左隣の近藤を見ている、という構図も同じ。
これは原作でも同じだけど、アニメでも同様に対比として分かりやすくなってると思う。
画像を並べるとよりわかりやすい。
そして、お開きにしようとした近藤に喉が渇いた、と言ってやはり加瀬と一緒に入った喫茶店へ。
喫茶店のシーンは原作を補完するオリジナルの描写も入っていた。嬉しい。
喫茶店のレシートを近藤が断る。そしてあきらが店員からそのレシートをもらう。
この流れは原作を自然に補完していて良いと思った。
原作であきらが戦利品としていたレシートはこういう風に手に入れていたのか。なるほど。
ちなみに、戦利品の中にパンフレットは含まれていない。あきらが近藤とのデートで手に入れた文句なしの戦利品と、加瀬の物を一緒にするのがどれだけ嫌だったのかが分かる。
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これまで最も納得のいかない変更
アニメ第4話で、ここまでで一番納得がいかない部分が出てきた。
それは近藤が電話で職場に呼び出されて、あきらにデートのお開きを告げた際の近藤のモノローグ。
「甘くて苦い青春は終わって、”苦しみ”だけが残ったのだ」
これは正直どうなのかな……、と思った。
原作だと「苦しみ」じゃなくて「苦み」なんだよね。
このモノローグの前に喫茶店で飲んだコーヒーとかけた表現だから、ここの変更には納得がいかなかった。
わざわざ変更する箇所かな? ここ。
甘くて苦い→苦みだけが残った、なんだから苦しみはおかしいと思う。
脚本の表記の間違いなんじゃないか。
苦しみと苦みは全然違う。
近藤の場合、苦みとは「若くはない自分へのいたたまれなさ」であり、それは苦しみとはまた似て非なるものじゃないかな。
些細だけど、しかし些細な間違いというレベルではないように思ってしまった。ちょっと個人的に残念な気分……。
その後のあきらの、近藤の頬にキスをする想像のシーンはとても良かった。
近藤が自動改札にパスをかざした瞬間、時間が止まる。
世界が停止した中であきらは近藤に駆け寄り、頬にキスをする。
でもこれはあきらの想像。
実際は改札を通過してく近藤の後姿をじっと見つめるのだった……。切ない……。
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おそらく次回はあきらが近藤の部屋にお邪魔する話になる?
原作15話は吉澤による閑話休題っぽい回なのでほぼ端折られるのではないかと思う。
今回、原作だと第11話に収録されている、ユイがあきらの髪を切るシーンが無かった事で、ユイが美容師を目指している設定はアニメにおいては今のところ宙に浮いている。
よって、吉澤の前髪がぱっつんになるシーンも無い可能性が高い。
なので、アニメ第5話は、原作16話、ガーデンに訪ねてきた勇斗を近藤の元に送り届けるという口実で近藤の住むアパートの部屋に行く、という話からになるだろう。
近藤、あきら、勇斗の三人のシーンは個人的に好きなシーンだから、ここはじっくりやって欲しいところだ。
17話、18話、どちらでもキレイに区切りがつく。
だから、じっくりと16、17話を消化する方向だと嬉しい。
以上、アニメ恋は雨上がりのように第4話のネタバレを含む感想と考察、細かい部分の違いでした。
次回第5話に続きます。
前回第4話の感想は以下をクリック。
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