第13話
弱みを握られてしまったあきらは加瀬とデートする羽目に。加瀬に興味がなく、弱みに付け込んできたことから嫌悪感すら抱くようになったあきらは加瀬とのデートを早めに切り上げようとするが……。
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加瀬とのデート開始
酔って倒れてしまう。
「お酒もエッチもはじめてだったんだね。」
毛布で恥ずかしそうに顔を隠しているあきら。
(なんて、ココまではいけねーか。)スマホをみながら妄想している加瀬。
妄想でも許さん。ここまで読んできた読者から怒りを買うシーン。
その姿はちょっと近くに行ってくる、といった風情のファッション。
今日、学校あったよね、着替えに言えに戻ったんだ、と加瀬があきらに問う。
それらの質問にはい、と無表情で答えるあきら。
(コンビニ行くみてーなカッコだな。)
ビーサンかよ、と内心思いながら、加瀬は、じゃ、行こっか、とあきらと歩き始める。
あきら最高。お前とのデートに興味ない、という気持ちの表れだと思う。
映画のタイトルはアイワズアヒーロー。
怖いらしいよ、大丈夫? 手を握ってもいいよ、とあきらに声をかける加瀬。
「……」
あきらはパンフレットを読みふけり、加瀬の言葉を無視する。
映画の上映中、加瀬があきらの様子を横目で見ると、あきらは全くの無表情。
映画が終わり、もう帰るというあきら。
おなかとかすいてない? と遠回りに食事に誘う加瀬に、母が夕飯の用意をしているので、と遠回しに断るあきら。
「あとコレ、チケットとパンフ代です。」
目を閉じ、加瀬に拳を突き出すあきら。
そんなあきらの表情を読もうとする加瀬。あきらの目は閉じられたまま。
「お茶くらいしようよ。デートなんだからさ。」加瀬はあきらの手を取り、強引に引っ張っていく。
うーん強引。
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あきらに攻め込む加瀬
パッと見釣り合いのとれているカップルなんだけどね。
陸上部だったんでしょ? という加瀬に陸上部だった、と加瀬に目線を合わせることなく答えるあきら。
「ケガしてやめたんだって?」
あきらの態度に全く動じる事無く落ち着いた様子であきらに話しかける加瀬。
「そうとう速かったって吉澤クンが言ってたよ。」
もう終わったことですから、と答えるあきら。やはり加瀬と目は合わせない。
「夢中になってたものがある日突然なくなるって、どんなカンジなの?」
薄く笑いながらあきらに問いかける加瀬。
「あ、気悪くしたらゴメン。もう終わったことだもんね。」
「……」
少しの間のあと。
「当時は落ち込みましたけど、今は平気です。」
「バイト楽しいし…」
「店長もいるし?」加瀬があきらの言葉の先を聞く前に言う。
ぱっ、と伏せていた目線を上げるあきら。
「あ、今日はじめて目ぇ合った。」加瀬が笑う。
「約束どおりデートしたので、黙っててもらえますよね?」若干冷静な怒りが垣間見える表情であきらが問う。
(これでデートねぇ…)あきらから視線を反らす加瀬。
「つまり、楽しかった陸上がダメになって今は恋をしてるんだ?」
「でもその相手が45歳のオッサンって…」
「キモくね?」
加瀬を睨みつけるあきら。
帰ります、と席を立ち、その足でレジに行って加瀬の分まで支払いをするあきら。
これはキレて当然。加瀬は煽り過ぎ。
ぐんぐん歩いていくあきらを追いかける加瀬。
「つーか 金なんて出さなくていいから!」
あきらは怒った表情でスマホを操作しようとしている。
「待てって。」
加瀬は、あきらのスマホを持つ手の手首を掴み上げる。
振り返って、キッ、と加瀬を睨みつけるあきら。
「はなしてください!」
加瀬はあきらの手首を離さない。
あきらの持つスマホに電話がかかってくる。
「デンワだ。」画面を覗く加瀬。
「相手は――…店長。」
加瀬とのデートの真っ最中だったさっきまでとはうって変わって、あきらの頬に赤みがさし、表情には驚きが浮かぶ。
タイミング良く? 悪く? 近藤からの電話。
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「君と店長はうまくいかない」
ようやくあきらが加瀬の手を振り払う。あきらを見下ろす加瀬と加瀬を睨むあきらの目が一瞬交錯する。
ぱたぱたとビーチサンダルを鳴らして走っていくあきら。
「も、もしもしっ!」
あきらは加瀬から離れたところで店長からの電話に出る。
「もしも…」
『あ…』
『ガーデンの近藤です。』
(『ガーデンの近藤です』『ガーデンの近藤です』)
あきらの脳裏にリフレインする近藤の言葉。
『今、大丈夫?』
「はい……」頬を染めて返事をするあきら。
デートでどこか行きたい所があるか? という近藤からの質問に店長の行きたい所に行きたい、と答えるあきら。
その様子をじっと見ている加瀬。
ガーデンの事務所の外で電話をしている近藤。
じゃあ、何か考えておく、とあきらに伝え、電話を切る。
「店長――ッ!!!」久保が大声で近藤を呼ぶ。
「ハイィイ!!!」とビクつきながら返事をする近藤。
電話を終えて、その場でペコペコとステップを踏むあきら。
その場から来た方向に戻るあきらの表情は幸せそうな笑顔で、スマホを大切そうに、抱くように持っている。
近藤のことが好き過ぎ。全力で好きなんだということが分かる。
あきらの行く先をふさぐように加瀬が壁にもたれて斜めに立っている。
「そんなに好きなんだ。」
あきらに近づく加瀬。一歩も引かず、睨みつけるあきら。
「君と店長はうまくいかない。絶対に。」
余裕の表情であきらに告げる加瀬。
あきらは加瀬を睨み続けている
「あ、いじわるで言ってんじゃないよ。」あきらに近づいていく加瀬。
「もっと健全な恋をしましょうっていう…」
「アドヴァイス。」あきらの頬にキスをする加瀬。
あきらから離れていく加瀬。
「今日のデートはこれで終わりにしたげる。」と笑顔で手を振る加瀬。
「続きはまた今度ね。」
余裕の表情を浮かべてあきらを見る加瀬。
あきらは加瀬にキスされた頬を手を何度もごしごしこすりつけて拭き取ろうとしている。
「俺のカンは当たるよ。」
加瀬はやり過ぎ。腹立たしいが、こういうキャラがいないと話が転がっていかないからね……。
以上、恋は雨上がりのように13話のネタバレ感想と考察でした。
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