第11話
思いがけず近藤とのデートの日取りが決まりご機嫌のあきら。鏡を見て前髪が気になったあきらは自ら調整しようとするが失敗してしまう。美容師志望のユイが直してくれると言うのだが……。
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前髪が気になる
27の枠の中に「店長とデート」という文字とハートのシールが貼られている。
それを見て「♪」と手帳を抱きしめるように顔にくっつけて喜ぶあきら。
むく、と手帳から顔を離し、おもむろに鏡で自分の顔を見る。
前髪を触るあきら。目にかかってしまう長さ。
文房具のはさみを取り出し、鏡を見ながら横一線に前髪を切っていく。
あー、いきなりあきらがかわいい。
「あきらちゃんおっつぅー♪」
ユイが笑顔であきらに挨拶をする。
「今日もいちにち、がんばろー!」
「ユイちゃん…」
あきらがユイに振り向く。
「おつかれ…」
いつも下ろしている前髪が横に分けられている。
「あれー? 前髪どうしたの? イメチェン?」かわいー、と前向きな評価をするユイ。
実際かわいいしね。ユイの反応は自然。
残念なことに、余程じゃない限りは男は女性の髪型に大した違いは見いだせないんだよね。
「昨日、自分で切ったら失敗しちゃって…」前髪を触りながら答えるあきら。
(店長、休みでよかった…)
いまいち浮かない顔をしているあきら。
「フ、フフフ」唐突に笑いだすユイ。「フフフフフフフフッ…」
自分にまかせろ! というユイ。
ユイがあきらを圧倒している図は珍しい。
女子あるあるなんだな。実は男も普通にあるけど……。
事務所に移動するユイとあきら。
美容師が夢だというユイ。
自分なら前髪を直すことは楽勝だと得意満面であきらに語る。
あきらは、そーなんだ、と驚き、毛先のガタガタを直して、とユイのクシとはさみに身を任せる。
「ちょちょいの、ちょ~い♪」
テーブルに落ちるカットされた髪。
ああ、この流れは……。
前髪、無事死亡
「これって……」
短く切りそろえられてしまった前髪。
愛しの近藤とのデートを前にしてこの髪型になってしまったあきらは青ざめる。
ついでにユイも青ざめる。
せめて自信を持って笑顔で「良く出来てる」とか「かわいい」って言い張ってやれよ!(笑)
あきらかに「失敗した!」って顔じゃん。
あきらが可哀想すぎる。
完全に遊ばれてしまっているあきら。
ユイに悪意はなくとも、これはもはや犯罪的(笑)。
超冷静に自分の姿にツっこみをいれるあきら。面白すぎ。
笑顔を貼り付けたまま、再び青ざめるユイ。
見ている側にはこれは最高に面白いけど、初デートを控えたあきらにとっては悪夢だし、やらかしたユイにとってもあきらの表情を見れば肝が冷えるだろう。
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あきらは前髪を全て無数のピンで後ろに止めて完全におでこを出してしまっている。
「……」
無言。諦めた様子のあきら。
料理ができたのでもっていって、という加瀬。
取りに行くあきら。その表情はどよん、と曇り切っている。
続けてユイも料理を受け取る。やはりあきらと同じくどよよんと曇った表情。
二人の背中に淀んだオーラを感じ、何事かと思う加瀬。
バイト終了後、着替え終わってロッカーを閉めるあきら。
(前髪ってどのくらい伸びるんだろ…)
ため息をつく。
「あ、あきらちゃん…」ユイがあきらにおずおずと声をかける。
「今日、この後お時間ありますでしょうか…」ぐすん、と泣いて、両手の指をいじいじとくっつけている。
ガーデンの元気っ娘もさすがにこたえたか。
あきらのフォローを考えているのはエライ。
あきらがユイを非難しないのもエライ。
ユイの姉のマイ
はじめまして、と登場したのはユイの姉だというマイ。
ユイが泣いてマイに助けを求める。
マイはあんたねぇ、と言いつつ、カットする席に座らせたあきらの髪の具合を見ている。
マイは、ユイは前髪をおかしく仕上げてしまう常習犯なんだ、あなたで5人目、とあきらに説明する。
マイの背後でギク、となっているユイ。
マネキンとかで練習しろよ!(笑)
5人も被害者出すとかひどすぎる。
あきらがユイにお姉さんは美容なんだねと驚いた様子で言う。
ユイの美容師志望はお姉さんの影響かと問うあきら。
ユイはチッチッチ、と否定し、美容師に先になりたかったのはわたしで、影響を受けたのはお姉ちゃんの方だと得意げな顔で言う。
得意げに言うユイにあきらは、いいなぁ、夢中になれるものがあって…と素直に感想を言う。
「あきらちゃんも…」
陸上。
だがケガで離れてしまった陸上のことに触れていいのか。
ユイの表情にそういう気遣いが見て取れる。
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ちゃっちゃと直そう、というマイに、あきらが元に戻せますか? と問う。
後ろでは姉ちゃんたのむ~、とユイが必死に頼んでいる。
ユイによく似た笑顔で、言い方でまっかせなさい、と言うマイ。
ユイに似てる、と思うあきら。
あきら、若干不安そうになってないか?(笑)
あきらの目の前に髪が一房降りてくる。
「大丈夫だよ。」
おお、ユイに似てるけど、でも作業に安心感がある。
ラクガキ
現国の楠先生が小テストをやるとクラスメートに言い放つ。
えー、とクラスから一斉に悲鳴が上がる。
前髪が以前と比べても違和感のない状態に戻ったあきらは教科書に何か書いている。
楠先生に対してなんでテストをやるんだ、と非難する声。
楠先生は全く動じず、テストの結果が悪かったら夏休みに補習だと言う。
再び上がるクラスメートの悲鳴。
あきらは教科書に何か書いて笑顔になっている。
隣の友達から笑ってないで抗議して、と言われ、ごめんと笑顔で謝るあきら。
教科書の開かれていたページは芥川龍之介の羅生門。
欄外の空白に店長とあきらで相合傘と店長の似顔絵が描かれている。
(夏休みより先に、デートが待ってる。)
あきらにとってはテストなんてなんの障害でもない。
何しろ好きでたまらない相手とのデートがあるんだから。
どれだけ楽しみなのかが伺える。
11話は色んな髪型の(と言っても前髪だけではあるけど)、あきらが見れて面白かった。
可愛い子はどんな髪型でもかわいいってことだね。
しかし、あきらがユイを非難しなかったのは本当にエライと思う。
普通、好きな人との初のデートの前にこんな髪型にされちゃったら女性は怒るだろう。
ここからあきらの性格が読み取れる。
ユイに任せたのは自分だから、責任は自分という考え方があるのではないか。
スポーツでは最終的には自分しか頼れない。
ずっと陸上で鍛えてきたあきらには当然のことなのかもしれないけど、ユイにされたことは怒っても良い。
それをやらない高潔さもあきらの魅力の源泉だと思った。
以上、恋は雨上がりのように11話のネタバレ感想と考察でした。
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