第15話
吉澤タカシ視点の回。あきらにまかないのサンドイッチ作りをまかされるようになったことに、距離が縮まったと喜びを感じる吉澤。
勘違いは続く……。
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吉澤、サンドイッチ係になる
最近吉澤とあきらとの関係に変化が生じた。
「吉澤」あきらが近づいてくる。
(キタ!)
「まかないのサンドイッチ、お願していい?」
「お、おうっ!」
ヨロシク…、と吉澤の前から去っていくあきら。
(ヤバくないっスか――!!??)
これまでまかないのサンドイッチ作りは加瀬に頼んでいたが、昨日から吉澤に頼むようになっていたあきら。
加瀬を嫌うようになったからなのだが、吉澤は知る由もない。
吉澤が作ったのは黒焦げのサンドイッチ。
「……」
焦げサンドを持って、青ざめた目で眺めているあきら。
吉澤はそんなあきらの表情を読まず、ラインのIDを聞こうとするが、あきらは、ありがと、と焦げサンドを持って行ってしまう。
あきらの「ありがと」の一言で天にも昇る気持ちになる吉澤。
(恋の神様あざ―――――っス!!!)
あきらの表情から少しは何かを感じてほしい。残念ながらそれでは成長できないんだ。
でも楽しそうだからそこは良い。
現国の小テストが返却される。
(もっと近づきたいっっっ!!!)と鼻息の荒い吉澤。
赤点は夏休み補習だと言う楠先生。
クラス中でげー、という悲鳴が上がる。
(補習なんて受けてる場合じゃない!!!)
神主が祭事で振ってる棒をバサバサしている吉澤。
(神様、仏様、クリ〇ィス様~~)
吉澤の前の席の男子学生がそんな祈るとフラグ立つぞ…と吉澤を横目で見る。
夏休み中に1日でも多くあきらと一緒にバイトをして距離を縮めたい吉澤。
吉澤の名が呼ばれる。
点数に下線があると補習。
「ヤッターッ セーフ!!!」
補習を回避できて喜ぶ吉澤。
一方、あきらは青ざめている。
「あらら、あきら52点。補習組だわ。」
あきらの解答用紙を覗き込む友達。
「珍しいね。なんかあったの?」
吉澤の思い描いていたあきらとの交流がガラガラと音を立てて崩れる。
(一緒に補習を受ける方がおいしい系…ってヤツ…)解答用紙が吉澤の手から零れ落ちる。
これはツいてない。まさかあきらが補習になるとは思っていなかっただろう。
あきらは小テストの日、近藤とのデートで頭がいっぱいいっぱいだったからテストの出来が悪かったと推測。
解答用紙には78の数字。
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吉澤がヒドイよ恋の神様…と泣きながら皿を磨いている。
「吉澤」
振り向くとそこにはあきら。
「サンドイッチ、お願い。」
出来たのはまた黒焦げのサンドイッチだった。
吉澤は自分の作ったサンドイッチの出来に疑問を持ってないから同じ出来なんだ。
あきらの微妙な表情を見れば察することも出来そうなもんだけど、その余裕が無いんだろう。
諦めたような表情で、少しの沈黙のあと「ありがとう…」と、言って事務所に行くあきら。
顔を赤らめる吉澤。
面白かったよ、という近藤に勇斗くんと観たのかと問われ、近藤は、まだあいつには早い、と答える。
じゃ誰と観たのか、とユイに問われ、たち…、と危うくあきらのことを言いそうになり、近藤は慌てて立ち見だったと誤魔化す。
(あの映画すげー人気なんだな…)と何の疑問もなく素直に受け取る吉澤。
「観ました?」と隣で調理中の加瀬に聞く。
吉澤を無視して煙草を吸いに行く加瀬。
「バイト慣れた?」と近藤が吉澤に尋ねる。
吉澤はハイ、と良い返事をして、皿洗いならまかせてくださいと胸の前で拳を握る。
この調子なら研修バッジ外れそうだとにこやかな近藤。
吉澤は近藤を頼りないけどいい人で好きだと評していた。
ちょっと前髪が長いと近藤に言われ、吉澤は大きなリアクションで驚く。
近藤は、飲食店だから、と答える。
加瀬はもっと長いスよね? という吉澤。
近藤は、加瀬は今度切ると言っていた、長いままだクビにしちゃうかも、と笑いながら客の元に行く。
吉澤は、今すぐ前髪を切らないあきらと働けなくなる、と近藤の言葉を真に受ける。
そこにユイが声をかける。
「前髪切りたいの?」
目を輝かせて獲物を発見したユイ。
吉澤にロックオンしたユイ。吉澤の前髪、ご臨終です……。
いろいろとうまくいかない吉澤
大塚が煙草休憩で事務所に行った加瀬が遅いとイラついている。
吉澤は大塚の命令を受けて事務所に行く。
(橘、今、休憩中だ♪)ワクワクしながら事務所のドアを開ける。
「もうデートしたじゃないですか!!」強い語気のあきら。
その言葉は座っている加瀬に向けられている。
止まる吉澤。
はっ、と吉澤に気付いて休憩室を出て行くあきら。
橘、と声をかけようとする吉澤を横目でチラと一瞬見て、すぐに視線を外してフロアに戻っていく。
吉澤からしたら冷静じゃいられないよなぁ。
「加瀬さん、大塚さん怒ってますよ。」
今 行く、と吸っていた煙草を灰皿に押し付けて事務所を出て行く加瀬を吉澤が「加瀬さんっ」と背後から呼び止める。
「あ?」振り返った吉澤の目線が上にいく。
「なんだその前髪。」
爆笑。よく堂々と出来るなぁ。
ユイの腕が全く上がってなくてワロタ。
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加瀬のツっこみを無視して必死の形相の吉澤。
一瞬の間。
「お前さ…もっと洞察力を磨けよ。」加瀬は、暗に吉澤の指摘を否定する。
「えっオレ洞察力には自信ありますけどっ!」本気でムッとしている吉澤。
前髪は店長からクビになるかもと言われたから、と理由を話す。
クビになるわけねーだろ、人手不足なのに、とあきれた様子の加瀬。
吉澤は加瀬にそう言われて何も言い返せない。
加瀬は吉澤にバーカ、と言ってフロアに戻っていく。
ぐうの音も出ない吉澤。可哀想だけど洞察力は無いぞ。
加瀬におつかれと声をかけ、吉澤にも同様にする。
「おつかれさま…す。」と固まった表情で挨拶を返す吉澤。
吉澤の前髪に気づいた近藤は「もう切っちゃったんだ!?」と笑う。
店長が切れって…、と答える吉澤の頭を近藤はわしゃわしゃと撫でまわす。
かわいいなぁ吉澤くんは、と笑顔の近藤。
こうして見ると、近藤のことを好きになったのが分からんでもない。
いい人だと思う。あきらは人を見る目があるかもしれない。
あきらが働いている姿に目を奪われる。
(恋愛って、難しいんだな…)
吉澤は、前髪切ったことにあきらが気づいてくれなかった…とぼーっとあきらを見ている。
イラついた様子の大塚に名前を呼ばれ、吉澤は返事をしてキッチンに走っていく。
女性は100%気づいてるから。あえて触れてないだけだからな。吉澤は愛すべきキャラだと思う。
以上、恋は雨上がりのように15話のネタバレ感想と考察でした。
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