第19話
補習で夏休みの真っ最中に学校に来たあきら。補習を終えてバスに乗ろうとしたがそのためにはちょっと待たないといけないので、あきらは暑い中、最寄りの駅まで歩くことに決めた。
前回18話の詳細はこちらをクリックしてくださいね。
夢の中
その中で、カラカラと滑車を回している陸上のユニフォーム姿のあきら。
おーい、と声が聞こえる方をあきら向く。
「ぶどう食うか? デラウェアだけど」
近藤がぶどうを指でつまんでいる。
小さなあきらは手を伸ばして近藤からぶどうを受け取る。
あきらにぶどうを渡して去っていく近藤。
あきらは小脇に抱えたぶどうを持って滑車を降り、座ってぱく、と食べ始める。
あきらの視界には今度の背中が見えている。
近藤は座って足の爪を切っていた。
パチ、パチ、という音を聞きながら、睡魔に誘われるまま眠るあきら。
これはあきらの願望なのか。
幸せそうな夢に思える。でもハムスター扱いなんだよね。
むく、と起き上がるあきら。
現代国語の補習が始まった。
セミが鳴く中、プリントを黙々とこなすあきら。
チャイムが鳴って補習が終わる。
あきらはジャズ部の練習が流れる中、校内を帰っていく。
夏の午前の学校は確かにこんな雰囲気だったなぁ。
はるかから身を隠すあきら
思わずはるかから見えないように玄関の柱に隠れるあきら。
はるかと顔を合わせることを避けてしまう。
陸上とはるかに対する複雑なあきらの思いが伝わって来る。
「……」
次のバスが車で待たなければいけない。
セミがけたたましく鳴く夏の晴天の下、あきらは歩くことを決める。
スポンサーリンク
歩いて駅を目指す
ひたすら歩くあきら。
夏の晴天のジリジリとした日差しで汗だらけになる。
店頭にアイスのボックスが置いてある店であきらはアイスを買う。
あー、とアイスを口にいれようとするあきら。
その時、あきらのそばをスピードをつけて走って来た自転車をよける。
すると、アイスが地面に全部落ちてしまう。
アイスの落ちてしまった後に残った棒にはハズレの文字。
暑さはさらにあきらをジリジリと焦がす。
アイスが落ちてしまったことはないけど、夏の炎天下を歩いた記憶は鮮明に蘇って来るなぁ。
汗ダラダラだったけど、目的地に着いたら爽快だった。
自販機でペットボトル飲料を買い、飲み口にから一気に喉に流し込む。
サァ、と風があきらを撫でていく。
目の前には夏の青空の元に広がる街。
青春って感じ。CMになりそうだ。
ユイからのLineだった。
内容は今日シフト入ってる? という確認と、店長が滑った瞬間を捉えた写真だった。
あきらはユイに、うん、今、ガーデンに向かってるよ! と返信する。
学生の夏休み前半の空気感が良く描かれているなぁと思う。
きっと、男女関係なく高校生の時の夏休みの記憶を刺激されるのではないか。
なんだかんだ充実しているあきらの日常。
でもはるかと顔を合わせることを避けてしまったように、陸上への複雑な思いはあきらの内にわだかまっている。
近藤と陸上への想いは物語の軸だから今後は陸上関連の話が進みそう。
以上、恋は雨上がりのように19話のネタバレ感想と考察でした。
次回19話の詳細はこちらをクリックしてくださいね。
コメントを残す