第16話
ガーデンの事務所にハムスターを連れてきた勇斗。勇斗を近藤の家に送っていくと申し出たあきらは近藤の家に行くことに成功する。
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近藤の家に行くあきら
箱を持って立っている勇斗とゴミ袋を両手に持っているあきら。
勇斗も持つ箱が気になるあきら。箱の中からはカサカサと音がしている。
箱の中にはハムスターがいた。
事務所でハムスターを中心にして人が集まる。
小さい頃に姉ちゃんと飼ってた、と笑顔のユイ。オレもと吉澤。
まだ小さいわね、と久保が言い、名前は? とあきらが勇斗に問う。
「つぶ」と勇斗に名付けられたハムスターは元気がない。
脱水症状かも、と久保に言われ、吉澤が保冷剤やキャベツを持って来ると張り切る。
久保は勇斗くんにジュースも、と吉澤に頼む。
赤ちゃんと動物は話題の中心だよなぁ。求心力がハンパじゃない。
しかし、勇斗くんにジュースも、と気遣いを忘れない久保さんはやはり仕事が出来る人。
お父さんのうちを知っている、と言う勇斗。
一人で歩いていくという勇斗に心配する一同。
そろそろ仕事上がりだというあきらが勇斗を送ると申し出る。
あきらは渡りに船だと思ったのだろうか。
好きな人の住んでいるところに興味が無いわけないよなぁ。
二人に挨拶するユイ。
勇斗は大切そうに箱を持ち、視線は箱から外さない。
そんな勇斗を見ながら歩くあきら。
「……」
上気した頬で、まるで何かを期待しているような表情のあきら。
ここだよ、と案内されたのはコーポ白樺というアパート。
「……」
ぼーっと眺めるあきら。笑顔の勇斗。
カンカンと外階段を上がっていく二人。
勇斗が203号室のチャイムを押すが近藤は出てこない。
カギがかかっていないので入る勇斗。入って、と勇斗に促されるあきら。
「…おじゃま…します…」あきらは勇斗の分まで靴をきっちり揃える。
近藤とあきらと勇斗の靴が並んでいるのをぼーっと見ていると、勇斗に肩をトントンと指で突かれる。
何を想像しているのか。
あきらの近藤への惚れっぷりがハンパじゃないな。
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「汚いとこですがどーぞごゆっくり!」
通された部屋は男の一人暮らしオーラ全開の生活感で溢れている。
あきらはバッグを置いて部屋の中を歩く。
本棚の中に手品の本を見つけ、あきらにコーヒーをサービスしてくれた日にミルクを手から出してくれたことを思い出す。
別の部屋があることに気づき、引き戸を開けるとそこは書斎だった。
無数の本が並び、床には原稿用紙が散乱している。
この部屋が近藤のコアな部分を構成しているものだと直感したのか。
原稿用紙には何か書いてあるし、これが近藤にとって大切じゃないわけがない。
はっ、となるあきらにお腹がすいたと言う勇斗。
髪を縛るあきらに勇斗が「何をつくるの?」と聞く。
冷蔵庫を開いてもほとんど空で食材があまり見当たらない。
うーんと悩むあきらはオムライスをつくることに。
ご機嫌な様子でつぶを見ながら歌っている勇斗。
台所でフライパンで卵を炒めているあきら。
近藤の家の台所で料理をしていることを嬉しいと思ってそう。
良かったね。
コーポ白樺の外階段を登る途中で近所の人と挨拶する近藤。
近藤が外階段を上がる音に気付いた勇斗は台所のあきらの元に走っていく。
「あ、できたよ。」
駆け寄って来る勇斗に呼びかけるあきら。
近藤が帰って来たと伝えてる勇斗。
え? と顔が赤いあきらに勇斗は近藤をビックリさせようと提案する。
ええ? とびっくりするあきら。
玄関のドアを開けて近藤がふぅ、と一息つく。
おかいり~、と大きな声で近藤を向かえる勇斗。びっくりする近藤。
「お前…! 来てたのか…」
うん、と元気に答える勇斗と拳を合わせる。
「一人で?」
「うんっ。」
近藤はおこるかほめるか態度を決めかねていると、鼻に何かの匂いが漂ってくる。
ケチャップで妙な絵が描かれたオムライスだった。
これはバレるだろう。
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「え? お前が!?」
「うんっ。」
「一人で!?」
「うんっ。」
お前いつの間にこんな成長…と台所から聞こえてくる声を押し入れの中で聞いているあきら。
バレてなかった。
勇斗は台所から運んでいるオムライスから目を離さず「しらなーい!」と答える。
あきらは父と子の会話をふすま越しに聞いている。
「お前…それ、本当にお前がつくったのか?」
「うん!」勇斗がいただきまーすと手を合わせて言う。
「すげーな。」
「ひとくちくれよ。」
「うん。」
押入れの中で、あきらの目が見開き、頬が赤く染まる。
近藤は、じっくり味わうように目を閉じ、もぐもぐ咀嚼する。
「……ちょっとしょっぺーな。」と正直な感想を言う近藤。
「……」
それを聞いても何も言えない押入れの中のあきら。
まさか押し入れにあきらが潜んでいるとは思ってない近藤。
リアルな感想で笑った。
でもあきらからしたらこの状況は嬉しいんだろうな。
好きな人にこれだけ接近できていることは素直に嬉しいと思う。
近藤の書斎に並んでいた純文学の小説。文字が書き込まれた原稿用紙。
これは物語上、近藤という人物を語る上でとても重要になってくるのだろう。
以上、恋は雨上がりのように16話のネタバレ感想と考察でした。
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